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ジュラ炎はパニックホラーではなく、スパイ映画である

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『ジュラシックワールド/炎の王国』

『ジュラシックワールド/炎の王国』(以下ジュラ炎)を見ました。
一緒に見に行った先輩の推しで、私は元々何の興味もなかった(万引き家族のほうが見たかった)のですが、ちょうど鹿児島にIMAXシアターができ、IMAXで見られる映画はひとつ、ジュラ炎だけだったのでIMAXを体験するために行こうと思い決定。
日本での公開日(7月13日)の直後に鑑賞しました。

シリーズ初心者でも楽しめる。前半は??ってなるが…

コレを見て先輩に解説されて初めて知ったのだが、ジュラ炎はジュラシック・パーク→ジュラシックワールドからの続編らしい。
ナンバリングがなくなったのは内容がちょっと変わったから?でしょうか。
ジュラシック・パークは最初の作品を金曜ロードショーで最初と途中だけ見たことがあるだけで、ほとんど知りませんでした。発音も「ジェラシック・パーク」と発音してたくらいの知識。昼ドラか!

とりあえず恐竜のテーマパークで恐竜が脱走した話…という認識で間違ってはいないはず、そのくらいの認識で、予習も一切なしで今回見ましたが、最初はちょっと??となるところが大きかったですね。
見てるうちにこういう事情なんだなーとわかり、完結独立した話になっているので、最後に近づくにつれて面白くなっていきましたが、前半はちょっと眠いくらいでありました。

最大限楽しむには当然シリーズを見ておくものとして、人物確認くらいはしておいたほうがいいかもしれないですね。

スパイ映画的な感じ。黒幕が一番怖い。

ジュラシックシリーズ初心者の認識でいうと、無力な主人公および人間が、クローズドな環境で自分より数的・質的に優位にある動物に蹂躙される怖さを描いているものという認識です。
その点、『バイオハザード』とも似た感じかもしれません。閉じた環境で怪物がウヨウヨしているという点では同じです。

よって予想していた内容としては、無力な主人公が仲間と力を合わせて危険な場所を生き延び、脱出する、というものです。
しかし、実際見てみると、それに限らず、しっかりと根本的なところを解決していました。悪役のおっさんは例外なくそれ相応の罰を受けました。
悪いのは恐竜ではなく、作った人間である、テクノロジーに責任を持て、というメッセージを強力に感じた。

問題の根本的解決を図ろうとするので、主人公たちは強力なプロフェッショナルであり、生き延びるだけだとカンタンな印象です。パニックホラーで連想するような、被害を受けながらも生き延びていくような守りではなく、スパイ映画で相手の本拠地を叩くような感じです。

考えてみればバイオハザードでも共通の現象がみられます。最初はゾンビ相手に生き延るも大変でしたが、ナンバリングを重ねるにつれて、主人公及び敵の強さもインフレーションしていきます。当初は、偶然事件に巻き込まれるケースでしたが、のちには相手の本拠地に乗り込んでいくようになりました。

シリーズにおいて、いつまでも逃げているわけにはいかないのです。過酷な場所を生き抜き、主人公も経験を積んでいくと考えれば、そういう方面に発展していくのは自然です。映画の性質も変わります。

よって、観た後に感じたのはスパイ映画を見ている感じ、です。
恐竜は兵器の一種類として物語で使われているだけであります。最初からそういう映画だよ!と指摘されれば、シリーズを見てないので、そうだねと言うよりほかにありませんが、ちょっとイメージとは違いました。またわかりやすい悪役、アクション時間の長さ…なども言えます。

別にそれはそれで悪くはないのですが、恐竜が出る意味はあるのかなーという感じでしたね。ラストのうーん、という感じも含めて。安易に命大事だよね的な展開は微妙でした。
恐竜に襲われるという原始的恐怖、極限状況の人間の行動、不意の死…を期待してましたが、そもそもそういう路線じゃないと、そういうわけです…。

前半はそれでちょっと落胆してましたが、後半からスパイ映画として面白く見れました。前半であっけない展開して、え!?と思ってましたが、一気に後半畳み掛けてくるのはよかったですね。
ということで、初心者は前半は「え??」ってなるかもしれませんが、後半は面白い。ラストは微妙。という感じ。

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