読書

金になる文章の書き方本

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不良のための文章術

以前かんちき氏のブログで紹介されていた『人を動かす文章術』を、読んだ感想を書いた。

以前の記事

かの記事には、二つの書籍が紹介されていて、あと一個のほうを読んだ。
『不良のための文章術』である。

不良から作家になった作者の自伝・・・というわけでは まったくない。
作者自身が、プロのライターのことを不良といっているのだ。
というのも、プロのライターはおもしろく、金になる文章を書くが、それが日本語的に正しいからプロである、というわけではないからだ。
おもしろく、人を引きつけて、読ませ、楽しませるからなのだ。
だから、別に不良みたくズバズバと言うわけではなく、丁寧に書いてある。
ときたま毒があるけど。

前読んだ『人を動かす・・・』に比べて実用的、批判的なのが印象的だ。
内容が相反しているところも少なくない。
作者自身の目指す方向が違うということに由来しているだろう。
学者とフリーライター。同じものを書く人といってもまったく違う内容や立場になると思う。

どんな内容?

それぞれの各章に作られた金を稼ぐという面でダメな文章があって、それを最初読んで、おかしいところを考えさせ、次におかしいところのネタばらし、推敲していく。

そのダメな例を見ていると、確かに自分にピッタリあてはまるものがいくつかあって非常に参考になった。
例えば、文章で多用してしまうがよくよく考えると意味がない言葉とかテーマとか、心当たりがありすぎた。
「なぜか」とか、「私だけだろうか」とか、誰もがたどり着くあたりまえの正論とか、天下国家論とか。

参考にするときの注意点

注意すべき注意点が多すぎて、いきなり実践しようとすると何も書けなくなると思う。
ある程度書いてきて、多少うまくなってきたかというときに、これを読んで、どんなにダメかを知るかといいかもしれない。

注意されていることは作者のたどってきた道のりの最終到達点であって、いますぐできるようになるのはムリ。
すべてを注意できないし。
反省点を見つける材料として、いいと思う。

あと、当たり前のことなのかもしれないけど、文章を金にするのはほんとうに難しいのだとわかった。
世の中にカンタンなことってないですね。
特に当たり前のように、空気のようにあるものはその難しさに気づきにくいものだ・・・。
あれ、これって正論・・・ダメじゃん。
確かに読み返してみて、誰だって、こんな人生で誰もが何度も考えるようなことをさも自分一人が考えついた!みたいにしてシメに持ってくるような文章を読みたくない・・・ナットクですね。

それはそうとして、普段何気なく見ている文章がどう作られているのか、ひとつのリアルな職業紹介とって見てもおもしろい。そうやって見ると文章は上達しないものの・・・。

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