仕事場でも飲める透明飲料
市役所などの窓口では、職員が飲む飲料でお茶や水はOKだがそれ以外だと市民(主にジジババ)からクレームが来るという。
その他、外部人間と接しない職場でも飲料によっては上司から怒られたりする。
炭酸飲料は娯楽的でちょっとダメな感じはわかる。ゲップが出るのも外部の客と接するならマズい。
しかし紅茶やココアでもダメだというところもある。
要は甘さがついていればダメだというコトで、息苦しい世の中だ。そんなのどうでもいいだろwとは思うんですが仕方ない。
そこの需要に目をつけたのが飲料メーカーで、最近飲料を透明化して売り出すのがブーム。よくCMでも見ますね。
コンビニやスーバーなんかでも透明飲料が林立している。
個人主義時代、何飲んでるかいちいち聞かれるのがウザいが、透明だと水に見えるので仕事中でも気にせず飲める!というのがウリ(ソースはない)。
うるさい老害は、透明飲料のコトなんて知らないでしょ…。もっと言えば昔ながらの「水飲むな」を信じてたりしてて、職場でも通してたりする。
さらにさらに…「スタイリッシュ」というコトもある。
泡立つ真っ黒な液体を飲むのと、透明な液体を飲むのではどちらがオシャレ?健康的?答えるまでもない。
老害から開放されたらされたで、ファッション同様飲み物に気を使わないといけない。
ファッション同様、飲み物は主張・表現である…どっちにしても息苦しいですね。
透明化とは異なるが、似たような職場向け、スタイリッシュ需要に応えヒットしている例にサントリーの「クラフトボス」がある。
従来のスチール缶だとダサくオッサン臭いが、透明でおしゃれなデザインなのでスタイリッシュに飲める!しかも500mlもあるから職場で一日かけてチビチビ飲める!というコトでOLに人気らしい。
確かに朝のOLがよく買っていた(経験則)。
ご存知の通り日本の人口は減少しているが、近年飲料の流通量はむしろ増えている。
その背景には温暖化、高齢化でカネを持ってる人の割合が増えた、コンビニの拡大…等もあるが、潜在需要を開拓した飲料メーカーの努力も大きい。
透明化もそうした動きの一つと考えることができる。
健康面での後ろめたさがない(実際はどうかは??)
もうひとつ、透明飲料を支える層がある。若いときほど疲れが取れなくなってきた、メタボをどうにかしなきゃ…中間管理職でバリバリ働きストレスフルな生活にさらされながらも、健康が気になってくる中年だ。
疲れたとき、甘いものが食べたくなる…という人は多いのではないだろうか。
中年男性でない人は、中年は甘いものがあまり好きではないというイメージを持つ人が多いと思うが、コンビニのデザートコーナーが狙っている層はこの層で、実際売れる。
実際売れるのだが、糖分、コレステロール…を気にする。それで買うのをやめたりする。
飲料も然り、そこで免罪符になるのは糖分がなさそうな透明な飲料だ。
ゼロカロリーのものもあるが、なんだかしゃらくさい、そこで、透明な飲料(例えばコーラ)を手にとる。
これは水で、健康に悪くはない!とグイグイ飲めるし、周りにも健康に気を使っているという印象を与える。
実際にはふつうの清涼飲料水同様に糖分も多量含まれていて、イメージの話でしかないのだが、むしろ数値よりわかりやすさのほうが重要だったりする。
生き残りは厳しい
流行は過当競争であり、一部した生き残らないというのは自然界の原則。飲料界も然り。
日経新聞によると、発売当初はよく売れるものの、そのあとの落差が大きくなる傾向があるという。
お試ししてみようとはなるから当然か。
流行で林立する競合のほか、すでに透明飲料で定番となっている「ヨーグリーナ&サントリー天然水」や「いろはす」もあり、生存は厳しめ。だが、透明飲料の有用性・市場の拡大を考えれば、枠は大きい。
コカコーラあたりは、圧倒的なブランドと色のあるコカコーラとのすみ分けが機能し勝ちそうと予想。デザインもいい。
今は落差が大きいが、流行が一巡し習慣化されるようになってから、真の勝者がわかる。
逆にお蔵入りもたくさん出そうなので、今のうちに試しておいたほうがいいかも(そんな感じの「お試し」流行になっている)?