かなり今さら感あるのだが、ウクライナ産サバイバルFPS『S.T.A.L.K.E.R. Call of Pripyat』をSteamにて購入しプレイ(『S.T.A.L.K.R.』シリーズの3作目で、2010年に発売)。
あらすじ
原発事故後のチェルノブイリをモデルにしている?中心部「ZONE」では様々な危険なミュータントが生まれたが、同時に貴重で力を持ったアーティファクトを狙い武装したトレジャーハンター、「Stalker」と呼ばれる人たちも生まれた。軍属で元Stalkerの主人公は作戦中に事故に遭い、任務を遂行するためZONEでサバイバルしていく。
ゲーム的概要
『Fallout』シリーズや『Borderlands』シリーズに似た、アイテム収集系FPS・RPG。
最も特徴的なのは、リアル指向であり、武器は弾薬が別れていて互換性のあるものしか使えず、弾丸が当たれば一瞬で死ぬ。一瞬で一人の敵相手に死ぬことも多数で、戦闘の難易度は高いかもしれない。
さらに、エスケープキー以外のメニュー画面は時間が止まらないので、敵のアイテムを探っている途中に殺されることもしばしば。
放射線被爆でステータスに悪影響を与えることや、雰囲気はFalloutに似ているが、未来なところはなく、あくまでリアル路線(被爆はクスリ一個で治るが)。
ゲームの流れ
クエストをクリアすることでストーリーが進む。
最初は2つのステージしか行けないものの、ストーリーを進めることで新しい3つ目のステージに行けるようになる。
クエストはアイテムを集めることや、強襲に協力することなどがある。基本は戦闘を伴う。
敵はステージを進めるにつれて徐々に強くなるが、主人公を強化するという要素はない。
戦闘に勝つためには、より強い武器、防具、アイテムを収集することが必要になる。
武器は倒した敵から奪うか、店で買い、改造してアップグレードする。
また、アーティファクトは特殊な効果を持つので、強化のために収集することがある(基本は売る)。
さまざまなアイテムを手に入れ、強化してクエストをクリアしていくというのが醍醐味になる。
アイテムは『バイオハザード4』などのように、アイテムを限られたマス目状に置いていくスタイルだが、重さの面が厳しく弾薬を大量に持つことも厳しくなる(面積がいっぱいになくことはなかった)。
アイテム管理を悩むのも、楽しみの一つ。
MOD・日本語化
様々なMODがあり、ゲームの要素を増やしたり、改変したりすることができるのもこの作品の魅力。けっこう充実してます。
ゲームを一変させるような、大型のものも充実しているようで、いくらでも遊べますね。
ちなみに日本語化も簡単にできました。
文章が大量で、英語ができないとキツいので助かった。
ウクライナ産で、日本人プレイヤー人口は決して多くないと思うが、翻訳してくれる人がいるからこうして遊べることに感謝。
グラフィックは初期PS3くらい?
このゲームを購入するときの懸念は、グラフィックだった。
ほかのゲームではそうでもないが、FPSの場合は画質を重視する。
割と最近の、きれいめなグラフィックのゲームをプレイしてきたので、そこが懸念だった。
さらにリアル指向なので、まずかった場合興ざめしてしまうと心配した。
が、特にプレイに問題はないレベルで、違和感なく入り込むことができた。
特に根拠はないが、初期PS3くらいの画質か?
解像度はディスプレイに合わせて2560x1440にしてプレイできた。
常に最新機でやってます!という人はどうなんだろう、ちょっと我慢できないかもしれない。
作品にして、距離・時間を超えて教訓を伝える意義
ガイガーカウンターがブイブイ振れていたり、建物は残っているが廃墟と化していたり、汚染度が巨大なモノリスのように並ぶ福島のノンフィクション映像を見た後にプレイするとなかなかクるものがあります。
そう考えると福島第一原発周辺はゲームの舞台としてアリな気も。不謹慎かもしれないですが、いつかきっと乗り越えて、教訓を距離・時間を超えて伝えるものにしてほしいです。
興味への第一歩にはゲームが一番な気がします。
今の報道とか見てても、実態が全然わかんないですからねー。
少なくとも今の報道や映像だと、確実に風化してしまうかと。
不謹慎を乗り越えて、何らかの作品に実態と教訓を織り込む必要がある。
「S.T.A.L.K.R.」がシリアスでハードで暗鬱なのは、原発事故の恐ろしさをシリアスに伝える意図があるんでしょう。コミカルに伝えられることではないですから。