村上龍 読書

諸社会問題を切る―『おしゃれと無縁に生きる』

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あらすじ

男性月刊誌『GOETHE』(ゲーテ)に2011〜2015年連載されたエッセイをまとめたもの。

男性ビジネスマン向け

他コラムより例えばアベノミクス、クールジャパン、高齢化社会、敬語と、より具体的なテーマが多い印象。
連載された雑誌が男性ビジネスマン向け雑誌だからかもしれない。

これとわかりやすく比較できるのが、女性誌のコラムでの、恋愛とは何か、みたいな場合だ。
よくマクロな日本の経済状況や、歴史的な日本社会、…で話しをする。

乱暴にまとめれば恋愛及びそれを支える経済や社会のルールが変わっているため、今までの常識では恋愛できないのは当然、ということを言うためにいろんなことを言っている。

ひどい?ときには恋愛がいつの間にか明治政府の徴兵制についての話になっていたりする。
もちろん理由があって説明のために引き合いに出しているが、フッと気づくと何を読んでるのだろう?となるから面白い。
コラム中でも自嘲的に、なぜ恋愛についてのコラムなのに〜とよく書いていた。

恋愛の前提部分が崩れていることを主張しているので、マクロな話になる。

今回のエッセイ集ではそれよりは具体的だが、特に危機感というか、切実なものは感じない。
テーマがはっきりないからのような気もするし、比較的余裕のありそうなビジネスマンが読む雑誌だからかもしれない。

タイトルの由来

タイトル『おしゃれと無縁に生きる』の由来は、一流人物は服に気を使う必要がない、と実感した出来事から。
その人にしかできない仕事がある人は服のことで頭を使う必要がない。

高級ないい服を着て「おしゃれですね」と言われたところで、そういうスゴい人が存在していると、意味がないと感じてしまう…らしい。

結局仕事ができるか、できないかが重要…。

ところで、雑誌の内容や対象層的にブランドや服でキメろ、的なことが書いてありそうだが、想像すると面白い、思いっきりキメてる次のページでおしゃれと無縁に生きている人がいる、と書いてあるってどうなんだろう、雑誌の面白さって一色に染まってないそこらへんかもしれない。

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