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作家たちの創造性を支えるのは平凡だが強力な日課

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『天才達の日課』

勉強本ではよく、偉人の習慣を取り上げて因果関係を見出したりして自分の主張の裏付けとすることがある。例えばナポレオンは3時間しか眠らなかったが、実際は昼寝を頻繁にしていたから、昼寝をしよう!という具合に。
習慣にはその人にしかない奇特な習慣から食生活、睡眠・・・などがあって、そのどれもが成果を根拠として主張になる。そういう勉強本をよくよく読んできた自分の現状からいうと、それらの行動が生産性の大きな変革になることは極めて少ない。習慣導入には2つの障害がある。

1つは習慣を変える難しさ。結局途中でやめてきた。2つ目は偉人の成果ありきの習慣で、それ自体、部分には意味がないことである。本人がどう意識的に改良し、信じてるかの結果なのであって、万人に参考になるとはいえない。すがりたい私は、飽きずにコレクションしてきたわけであるが、次第に飽きて、自堕落な生活に入った。今までの習慣獲得、効率についての思考は無駄であるという反動的な結論に達し、本能の赴くままに生活した結果、人生で最も悪い?パフォーマンスとなってます(現在進行)。何もかもバラバラで、食もロクに食べずに、体重も減って健康状態もよくない。

そういう中で、この本に書かれていることは示唆的だった。作家の仕事を支える生活習慣について書いています。作家は一般的に1人で仕事を進めなければいけないことが多く、自己管理が必要になることが想像できます。作家の生活習慣があまり世に出ることはなく、単純に興味も引かれました。彼らはいかにしてあんな長い文章を、頭の中から捻り出しているのか??
筆者の解釈・解説はなく、各媒体で作家本人や、周囲の人間が本人の習慣について語った文の引用集という体裁で、就寝・起床時間や仕事を始める時間、リラックスする時間、食事が列挙されている。各時代で活躍した多くの人を収録(ほとんど欧米)していて、一人あたり1・2ページで基本的な日々のスケジュールについて書いている。
変人キテレツな人も当然いるが、ほとんどを占めるのは作品とは違い単純で平凡な習慣だった。
面白いと思ったのは時代や国が違えど、共通性が見られる部分。多くが確固たる習慣・日課を持っている。
偉人たちの多くの生活習慣は、私のように生産性を上げる!的浅はかな?本を参考にして構築されているのではなく、実際に生活・仕事をした中での工夫、比較(仕事をするのは朝か夜か?など)で構築されている。

方法論オタクとして、この本で新しいことを学んだことは、偉人は自分で自分なりの方法を確立させているという、いたって当たり前の結論だ。
勉強法コレクターとしては、その本に書いてあるのをそのまま試すのはカンタンでそれさえやってれば成果が出るという誘惑は魅力的なんですけどねー、そうはいかないようです。地道にやれと。

全体的傾向としては、毎日同じ時間、特に午前中に仕事をするという人が非常に多かった。毎日いくらでも書ける!というわけではないんですね・・。
薬物まみれの人や、バラバラの時間のほうができるという人もいて、結局人それぞれ。私生活の幸福度も人それぞれで、偉人天才だからといっても、何もかもうまくいくわけではない・・・ということがわかります。
偉人の習慣を考えるときに、その輝かしい成果と奇特な部分ばかりに目を奪われがちではありますが、それ以上に多くを占めるのは平凡(でも彼らのそれは研ぎ澄まされている)で強力な習慣だということを、覚えておきたい。一部だけコピーしたところで、意味がない・・・。

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