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Mac並の綺麗さでフォントを表示する方法

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文字表示の綺麗さの違い

かれこれ2年ほど、どうすればパソコン(デスクトップ,xubuntu)に綺麗に文字を表示できるかと発作的に考えては試行錯誤してきた。
とりあえず満足しても、タブレットやApple製のディスプレイを見るたびに、不満が出てきて気になって仕方なくなり発作が起こる。

そのために高解像度のディスプレイ(WQHD)を買ったり、ノートパソコンを使ったり、Linuxを取っ替え引っ変えしたり、レンダリングエンジンを変えたり、Macと同じフォントを使ったりした。

…が、決定的に変わることはなく、フォントの仕組みはよくわからないままだ。
ググっても断片的な情報したなく、見たことのあるサイトばかりになって、お手上げ状態。

グーグルも万能ではない。

あのクレイジーな値段でまあまあな性能のMacを買うしかないのか?と思っていた。
しかしAppleの製品を使っている中層〜低層階級の人間はバカっぽくで嫌いだし、そういう風に人に思われたくない。
何より自由さを許さないような製品の方向性もあまり好きではない。
服とか家具ならともかく、コンピュータは自分好みに使うものだと思う。

そこはどうでもいいか。
フォントの綺麗さ追求においてApple製品を買う必要はない、ハードとソフトの設定をうまくやれば再現できる、ということを説明しようと思う。

Macが綺麗な理由

そもそもなぜMacの文字は綺麗に見えるのか。
綺麗、という言葉にはいろんな意味があるが、ここでは紙に印刷された文字のように読みやすいということを言っている。

読みやすさを支えているのはいくつかの要素がある。

まず使われているフォント自体が読みやすい。
ヒラギノフォントというのを使っているようだ。
看板、テレビ、映画、…あらゆる可読性が求められる状況を想定し設計されているらしいので読みやすいのは納得かもしれない。
特に看板なんて見落としたら死人も出るわけで、装飾性の代わりに可読性があるのは自然だ。

次に高解像度で画面が小さいこと。
少ない面積に素子を詰め込んでいると、密度が大きくなって綺麗に見える。
これはTVとスマホを比べてみるとわかる。
2つの解像度は同じくらいだが、10センチくらい離して見た時の粗さの違いは明らかだと思う。

そして適切にスケーリングされていること。
スケーリングは基本的に文字のサイズをでかくすることだ。
なぜ大きくするか?
先ほどのTVとスマホを考える。

2つは解像度は同じだから同じ情報量を表示できるはずだが、テレビで番組表を表示するのと同じようにスマホに番組表を表示したら、豆粒のように小さくなって老眼でなくても見えないだろうと思う。

だから見えやすいように文字を大きくするわけだが、副作用で文字が綺麗に表示される。
元々の素子が小さく密度が高い上、1文字あたりに使える素子の数が増え表現力が上がるからだ。

例えばMacBook Proの場合だと、解像度2560x1600が13.3インチに詰め込まれている。
それだけで密度が高く綺麗に表示されることが想像できると思うがそれだけではない、文字を適切に大きく表示していることがミソだ。
本来であれば豆粒表示で、豆粒でも一応表示できる能力があるが、文字を大きく表示すれば綺麗に表示することができる。

うまく説明できていない気がする。
例えば、農家がアピールのために米粒でミクロな街(?)を作ったとしよう。仮に。
道行く人、車、散歩する老人が持っている新聞まで、虫眼鏡で見れば米粒で作られたその街の出来に感動するような作品だ。

それができる農家が街と同じサイズで、米粒で丸めたティッシュを表現するとどうなるか?
たぶん細かい皺や折り目はもちろん、繊維の一本一本まで表現できると思う。

十分な密度があると、マクロに広く情報を表現することができるが、ミクロで詳細な情報を表現することもできるということだ。
当然綺麗なフォントの表示には後者が重要になる。

同じような理由で、Windowsパソコンでもノートパソコンのほうが綺麗に見える。高密度で文字が比較的大きくなるように設定されている。
電気店でノートパソコンばかり売られているのは利益率が高いほかにそういうところもあると思う。

私の場合の問題点はスケーリングだった

ということで長くなったが、私が引っかかっていたのはスケーリングの部分で、致命的でもあった。
デスクトップパソコンの場合、自動的にスケーリングが設定されない。
自分で設定する必要があるが、見逃しがちだ。
ディスプレイはHD画質が多いのでそれで問題ない(というかスケーリングできない)ことが多いが、WQHD(2560x1440)や4Kを買ったのに汚い!だとしたら設定をしていないだけだ。

また、その分作業領域は狭くなるので注意。
多くの文字をなるべく多く表示させたい、という場合には向いていない(トレーダーとか、コーディングとか?)。

多少情報量は減ってもいいからとにかく綺麗に文字を表示させたい!という場合は高解像度+スケーリングが効果的だ。

ソフト的な解決

ということで、まとめよう。
まずソフト的な解決法。

・フォントレンダリングソフトを優れたものにする
WindowだったらMactypeをインストールし、Linuxだったらfreetypeをインストールしたりヒンティングの設定をしたりアンチエイリアスを有効にする。

・優れたフォントを使う
とにかく綺麗なのでヒラギノ角ゴがよい。iPadやiPhoneから抜いてくる。

・適切にスケーリングする
Windowsだったらスケーリングの設定がある、Linuxだったらちょっと名前が違ったりする(カスタムDPIなど)
とにかくでかくしてみて、どの程度綺麗に表示されるかを見る(高解像度でないと意味がない)。

ディスプレイ的な解決

綺麗な表示には当然ハードとソフトのどちらも必要。
ディスプレイのサイズとスケーリングと対応させるのが鍵。

・高解像度のディスプレイを使用
大は小を兼ねる。HD以上が当然。
23型くらいのサイズの小さい4Kがあれば最高だと思うが、種類は少ない。
ちなみにサイズが大きくなると視野的に非常に見づらい。首が痛くなる。
テレビをパソコンに繋いで文章作成でもやってみるとわかる。
サイズが大きいと動画を見るのには役立つが仕事に役立つことはないと思う。

画像で比較する

DELLのWQHD(2560x1440)23インチディスプレイ、Xubuntuでスケーリングのやや両極端な比較。
小さすぎるように見えるが初期値。
情報量と綺麗さ、両立はしない関係であることがわかるが、たぶん4Kだと両立できる。

片方のサイズが小さすぎて比較しづらいが、文字の綺麗さに注目。

↓スクリーンショット

↓カメラ、全く同じ位置から。スマホのカメラだからか明るさが足りないのか、肉眼よりもシャギーが目立つ。

ということで…綺麗さ探求は一区切りついたような気がする。4Kも試してみたい。

綺麗な文字は、インプットもアウトプットも快適にする。
試す価値はあると思う。

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