目次
はじめに(ここはネタバレなし)
パソコンのフリーサウンドノベル「ブラックオクトウバー」 をした。
あらすじとしては、過去にエリート進学校で起きた自殺に関することが、インターネットのチャットに流れていて、それに参加して・・・・という話。大体。
前半は画像のようにチャットや独白など、文字だけで構成されている。
後半は立ち絵が出てくるパートへ。
七田かわいい。
要素としては推理、パソコン、学園(高校生)、エリートといったところか。
あまり現実離れしたパソコンテクニックなんかは出てこないのがパソコンが題材のひとつになっているものとしては好き。
たまにありえんだろーと思うのを見ると、ちょっと冷めるので。
ストーリーの進行上魔法のように使われてるのはどうかと・・・。
この作品は違いますが 。
作品中のキャラクターみんな学力高くて、それをやたら強調してくるのはちょっとオレにはきつかったかな・・・。
ここからネタバレあり!
まさかの
まさかの七田のレズ。
七田のターン(?)になったとき、目を疑った。
え・・・そういう目で見てたんスか。
前半のパートでは明らかにノーマルだったので意外。
そういう関係は予想してなかったなあ。
その後主人公の魅力でノーマルに・・・。
あと*主人公すげえよ!*
立ち絵
ところで、 この主人公 立ち絵がちょっと残念なんだが ・・・。
そりゃあ立ち絵がイメージにすぎないというか、読者の見ているキャラと作中の人が見ているキャラに違いがあるというのはわかる。
プレーヤーはアニメ絵で見ているが、作中の人物たちにとっては現実に見えている・・・暗黙の了解みたいなもので。
もうちょっとかっこよくしてもよかったんじゃないかなあ・・・。
女の子に比べて、男は全体的にあまりかっこよくないような(武田を除く)。
まあ、高学歴で知能が高くてイケメンだったらちょっと読んでて悲しくなるのは事実ではありますが。
一流進学校の感じ
オレ自身の憧れ混じってるけど、一流進学校って実際こんな感じなのではないかと思う。
あと中高一貫校の感じ?微妙に偏差値が高いところより、余裕があって、ほかのことにも時間をかけて多方面にすごい実績残している・・・みたいな。
まあ人にもよると思うが・・・。割合の問題で、そういう人が多そう。
もちろんオレは実際行ったことないのでわからないけど。
作者は多分そういう学校に行ってんだなということがなんとなく想像がつく。
引きこまれた、おもしろい部分。
チャットがおもしろい。予想を交えながら、どこかに伏線が隠れていないか、人物像を考えていくのはなかなかおもしろかった。
そしてチャットでのギャグが普通に笑えた。
誰が誰かという推理には、論理がちょっと追いつかない部分もあったが、すごい緊迫感を感じた。
考えれば考えるほど、動けないという状況がすごく理解できた。
そして主人公がとった解決策がすげえかっこいい。
どうしようもない状況、信じる気持ちが論理を上回ったのがちょっと意外な感じはした。推理ものでそういう解法あるのかと。
いきなりそれぞれの独白で解決・・・まさかであった。
わかってみれば意外とそのままの事情だったのは、ちょっと残念な感じがした。たぶん主人公の洞察が鋭いことから、その大裏をいくだろうとかんがえていたからだろう。
予想を正しく上回るのって、なかなか難しい。
ナイーブなところの描写がすごくいい
なかなか奈良が不幸体質であった。
しかも最後は七田から見限られるという。
そして奈良関連のところから、青春のナイーブな感じがすごく伝わってくる。
七田の傲慢だ、という言葉には本質を突いた言葉の鋭利さを感じた。
あてはまる言葉くらいグサッとくる言葉ってないなと。
そして、七田の奈良への憧れに飾られた第一印象が崩れていく失望、そういうものがなんかすごく自身の体験と重ねて感じられた。
外見には騙されるなってことですね・・・。
あと、主人公が中盤くらいで言っていた、自分のことを語りたくない、けど人との付き合いはしていきたい、でもそれは自分のことを語ることである、というジレンマに、すげえ共感。
そうなんだよね。相手は自分自身に興味がないってのはわかってるから、全く語りたくない・・・でもその考えを相手にも適用してしまって、相手のことも興味がない、とも考えてしまったりする。
ラストの爽やかさ
え?解決?とおもってしまうようなラストだったが、爽やかだった。
たぶん作者が伝えたかったのは、友情だったのだ。
友情が、こんな解決策に導くこともある、というかんじの。
まとめ
青春。
プレイ後、自分の人間関係の過去、未来について考えさせられる作品だった。