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カニバリズム・ファンタジー:東京グール

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多数派VS.少数派

最近アニメばっか書いてますな。Netflixのせいです。

物語に割とよくある、人の中に人そっくりだがまったく違い、そいつらは特殊な能力を持っている・・・という設定。
バンパイヤとか狼男なんかもそのたぐいだろう。
もしくは超能力なんかもそんなのの一部かもしれない。
大多数で無力な普通の人と、少数で強力な能力を持った人たち、という形になることがおおい。
逆だとただのいじめだしね。

以前に紹介した『亜人』(おすすめ)もそんなタイプの物語だった。

あるいは『寄生獣』もそうだ。
作品が多いのは、それだけ社会で軋轢・葛藤を生み出しやすいということなのだろう。

こんかいアニメで観たのは、『東京グール』。
会話でよく出てきて、かなり人気らしいので見てみた。

東京グール

人と外見は変わらないものの強力な力をもち、人を食べる「グール」。
そんな存在が社会に存在する社会で、半グールになってしまった主人公はどうするのか?
という話。

エグさの割にファンが多いみたいだし、相当おもしろいのだろう!
とハードルを高くしてみたのだが、これが全くおもしろくない。
なんとか8話まで観たのだけど、見るのがキツイ。
前の記事に書いたように、蓋然性のなさだろう。なんで人を食べるんだ?なぜ普通の食べ物を食べられなくなるのか?
なぜそう進行する?もっと自分の身体について調べないのか?と主人公の思考のご都合主義さにも、なかなかくるものがある。
不思議に思えよ、自分の身体で実験しろよ!
こういう主人公はキライだ。
ナヨナヨしてて、決断ができなくて、アタマがあまりよくなく、戦闘ではたいてい暴走と友情で敵を倒す、みたいな。

エグさ気持ち悪さもなかなかのものだ。
堂々とアニメでカニバリズムを披露するのに、素直に驚きを覚えた。
放送できるんですね・・・。

というかなんでこんなエグくて人気になるのか?視聴している、好きだと公言できるのか?そもそも人気ではなく、周囲にそういうマニアックな人が多いだけなのか?
しかし考えてみると世の中にはマグロの解体ショーなんてものがテレビで紹介されていたりする。
そういうのもあるから(同列に扱うか微妙だが)、猟奇的なものとは全く別のものとして許容されているのだろうな。

『寄生獣』との違い

いくつか似た成分があるが、『寄生獣』は大好きな作品だ。
この二つの作品の間にはどんな違いがあり、嗜好にどんな影響をあたえているか?

・カニバリズム…寄生獣も人間を食べる。が、人間は寄生されているという設定なので人間が食べているわけじゃない。外見上では同じことだが、意味が違う。
カニバリズムで問題となるのは意味なわけで(ただの肉ではない)、倫理的にそこまで問題はない気がする。物語後半では人間の食生活に適応するやつも現れてきたらしいしね。
また、『寄生獣』の主人公も同じようにハーフになるわけだが、人間を食べるわけではない。

・頭脳戦かファンタジーか…『寄生獣』では主人公・的に強み・弱みがあって、それらをうまく活かしたり殺したりした駆け引きが非常におもしろかった。
そうした戦闘・試行錯誤のなかで、いかにパラサイトが強いものであるか、人間がやっかいなものであるか、絶望感がひしひしと伝わってくる。
一方『東京グール』ではピンチになって偶然主人公が何かの能力に覚醒して・・・的なファンタジー要素が見られた。 こういう要素はキライである
もちろん先の話にあるんだろうけどさ。8話時点でないので、少ないと考える。

悪いことを多く書いてしまったけど、トーカちゃんはじめ 女性キャラは非常にかわいいと思いますよ (逆説ってなんだっけ)。

今日のひとこと

ところで寄生も帰省も規制(役人の利権的な意味で)も、意味が似てますね。
自分で交通費と食費を払ってはじめて、帰省になるのかもしれない。
帰省獣・・・。

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